前回記事「騙されない!勝てるシンプルな10のトレード手法1 本質編」の続きになります。
もし、まだ見られてない方は、上記リンクより記事を読んでおいてください。
かなり重要な内容になっていますので、本質編を読まずに、このページを読んでも効果半減になる可能性大です。
さて、前回はダウ理論、水平線、トレンドラインの考え方、
相場での認識の仕方について公開してきました。
これだけでも十分に相場で勝つことはできますが、
より勝率や利益率を上げていくうえで必要な要素を付け加えていきたいと思います。
具体的な内容としては、
- トレンドフォロー
- 移動平均線
- グランビルの法則
というFXにおいて王道とされる手法となります。
FXトレードでの王道トレンドフォローとは
トレードには様々なトレード手法がありますが、
一般的に王道とされている手法はトレンドフォローです。
では、なぜトレンドフォローが王道と言われているのでしょうか。
なぜトレンドフォローなのか
トレンドフォローとは
「既に上位足で発生しているトレンドに下位足で押し目、戻り目を狙う」
ことを言います。
既に発生しているトレンドに乗るわけですから、ダウ理論でいえば、
転換の明確なシグナルが出るまではトレンドは継続
することとなり、相場で勝ちを得やすくなります。
強いトレンドに乗ることができれば、
レートは逆行しにくく、含み益はどんどん伸びていきます。
その結果、非常に重要な「リスクリワード比率(損益率)」が非常に高くなり、
資金は増えていくのです。
例えば、上図はドル円1時間足でのエントリーになります。
トレンドラインの押し目で
分かりやすい反転パターンであるダブルボトムが形成され、
ネックライン割れでエントリーします。
移動平均線(20MA)が水平となって、
安値割れしたところで決済したとします。
損益率(リスクリワード比率)は1:3.5となり、
3回目に勝てれば利益となります。
この例では3.5倍のトレードですが、
5倍や10倍、それ以上のリスクリワード比率を実現できるのが
トレンドフォローになります。
結果的に勝率などに固執することなく、
安心して気軽にトレードすることができるようになります。
トレンドフォローが一番資金を増やしやすい
これだけでもトレンドフォローを手法に組み込む
意義と優位性を理解できると思いますが、さらに言えば、
- 方向がはっきりしている(迷いにくい)
- 利幅も取りやすい
- 勝ちやすい
ということになる。よって、気持ちが楽にトレードできます。これが一番大きいかも。
別のページでも話をしていますが、私が以前入っていたスクールでは、
「分かりやすい手法」としてダイバージェンスが推奨されていました。
確かに、過去検証をすると、オシレーターがダンバージェンスを起こしていると
その後反転することが起きているけれども、
資金を増やすことはできず、逆に減らしてしまった。
ダイバージェンスを否定しているわけではなく、使い方次第なのだが、
なんでもかんでもダイバージェンスで反転狙いは危険極まりない。
上位足のトレンド方向と、下位足のダイバージェンスの反転方向が合致しているのであれば、
かなり有効なダイバージェンスの使い方となる。
要するに何事もトレンドフォローに絡めていければ、トレードは非常に簡単になっていく。
ただ、この時に重要なのは、初動をとらえようとせず、
「トレンドが発生していること」が確認できたうえで、
上位足のトレンドの押し目、戻り目を拾うことに徹することである。
移動平均線(Moving average=MA)
移動平均線とは、
後ほど出てくるグランビルの法則の発案者である
アメリカの投資家ジョセフ・グランビルさんが考案した手法です。
例えば20期間の終値の平均をグラフ化した、
とてもシンプルで世界中に活用されているインジケーターです。
トレンド方向を教えてくれる
移動平均線はまず第一にトレンドの方向を教えてくれます。
上図のチャートはドル円の週足です。
左側の上昇トレンドは、
アベノミクスの黒田バズーカにより
一気に上昇している場面です。
テクニカル分析においても、
移動平均線が上昇しており、非常に買いやすい環境
になっていることが分かります。
しかし、昨年夏ごろ125円台のレートとなってから、
チャイナショックを契機に移動平均線を大きく割り込むことになり、
移動平均線の傾きも水平から徐々に下向きに変化していき、
レートも伸びなくなっていることが分かります。
最後に高値をしっかりと切り下げ、安値更新することにより
円高が一気に加速していきます。
その時には移動平均線もかなり下向きになってきており、
一気に100円を割るレベルまでレートは下げてきています。
このように
- 移動平均線がしっかり傾いていて、
- レートも移動平均線方向に位置するとき
(上昇であればレートが移動平均線より上、下降であればレートが移動平均線より下)
強いトレンドが続くことになり、
「もう上げるかも」という安易な逆張りをしなくなります。
損益分岐点を教えてくれる
なぜ移動平均線の傾きやレートの位置でこのような動きをするのか。
それは移動平均線自体が損益分岐点としての役割を担っているためです。
そもそも、移動平均線とは、ある一定期間の終値の平均をグラフにしたものです。
移動平均線の傾き方向にレートがあるとき
移動平均線が上向きに傾いていて、
レートが移動平均線より上にある限りは、
買いポジションを取っている多くのトレーダーは
含み益を抱えていますので、
利確(売り決済)をする必要がなく、
レートは下がりにくくなります。
さらに
押し目で新規買いポジションが入ってくるため、
トレンドが継続することになり、
益々レートは一方通行的に進んでいきます。
移動平均線を割ってくるとトレンド転換の示唆
しかし、
上位足の節目まで進むと一部買いポジションの利確(売り注文)と、
節目で逆張りで入ってくる売り勢力が参加することにより、
レートが移動平均線を割ってきます。
レートが移動平均線を割って、傾きがなくなってくると
↓
含み益だった買いポジションは利益を吐き出すことになり、最悪含み損に転落し始める
↓
この段階で買いポジションは次々と利確や損切りの手じまいの売り注文となる
↓
このチャンスを狙っていた売り勢力が下押し圧力となる
↓
レートはさらに下がっていく。トレンド転換の可能性が高まる。
最終的には高値切り下げ、安値更新することにより、トレンド転換が成立、
下降トレンドとなり、転換のシグナルがあるまでは下降トレンドが継続することになります。
上図は週足ドル円のトレンド転換を移動平均線とダウだけで表現したものです。
このようにいろいろなインジケーターを加えることなく、相場の動きは説明可能になります。
移動平均線の最大の活用=グランビルの法則
移動平均線を最大限活用する方法として、「グランビルの法則」があります。
グランビルの法則については様々な書籍やブログで語られているので、
既にご存知の方も多いと思いますが、移動平均線を最大限活用する方法として
どういう状況で使えるのか、またはこのポイントは避けるべきだ、ということを
再認識していただきたいと思う。
4つの買いサイン
買いサインは以下の4つある。
- 水平より上向きの移動平均線を上抜けたとき
- きちんと傾いている上向きの移動平均線を一度下抜けて反発したとき
- きちんと傾いている上向きの移動平均線で反発したとき
- 移動平均線から乖離しているとき
なお、4の乖離からのエントリーはリスクが高いので推奨しない。
注意してほしいのは、「グランビルの法則だけ」でエントリーしないこと。
他に、当然ながらダウや水平線、トレンドライン、上位足の勢いなども同時に見ながら
より条件(フィルター)が重なっているポイントを狙うということである。
少なくとも、ダウ理論、水平線(レジサポライン)でのリターンムーブに意識を集中してみると、
勝率や利益率を伸ばすことができるようになる。
4つの売りサイン
基本的には買いサインの逆になる。
- 水平より下向きの移動平均線を下抜けたとき
- きちんと傾いている下向きの移動平均線を一度上抜けて反発したとき
- きちんと傾いている下向きの移動平均線で反発したとき
- 移動平均線から乖離しているとき
4の乖離パターンはリスクが高いため推奨しない。
また同様にダウ理論、レジサポライン等を入れて考えることが重要で、
こんなイメージで相場を見ることができれば最高ですね。
まとめ
ここまで特にFXにおいて勝ちやすい「トレンドフォロー」手法について、
大変重要な、逆にこれだけあればよいと断言できるインジケーターである、
移動平均線と、その最高の活用法であるグランビルの法則を紹介しました。
前回記事の
ダウ理論、水平線、トレンドラインという普遍的な理論と組み合わせてこそ
最大限の力を発揮します。
ぜひトレードする手法やインジケーターは絞って熟練していってください。